【QT延長 心電図の波形異常】はどう対応したらいいの?

2021年03月07日

本記事は、下記関連ページの続きとして、記載しました。ご興味のある方は、是非、最初から読んでみて下さいね。

関連ページ: 心電図の異常は、何科に行けばいいの?

 

QT延長 心電図波形異常で、クリニック受診前の確認項目

クリニックに所属する、医師のプロフィールをチェックしてからの、受診をお勧めします。医師の得意としているジャンルを、知る事が出来るからです。

 

クリニックのホームページで、医師のプロフィールを確認する事ができます。ホームページのないクリニックでも、看板をみると、専門医などが掲示されている場合あります。

 

医師プロフィールに、下記表記されているかチェックしましょう。

 

  • ●●不整脈(心電図)学会 専門医 / 認定医 / 所属
  •     ⇒ 心臓病の中でも、とくに不整脈を得意としている事を示しています。

 

  • ▲▲循環器学会 専門医 / 認定医 / 所属 ⇒ 心臓病を得意としている事を示しています。
  • ■■心臓病学会 専門医 / 認定医 / 所属 ⇒ 心臓病を得意としている事を示しています。

 

不整脈を、得意とする先生の診察を受けると、精密検査の計画や、検査後の治療方針決定がスムーズとなります。

 

しかし、必ずしも、そこで全て解決する訳ではありません。より高度な医療機器を持っていて、高度医療に対応可能な総合病院などへ、紹介受診が必要となる場合もあります。

 

プロフィールに表記のある医師は、専門ジャンルの病気に詳しいだけでなく、総合病院の専門の先生とコミュニケーションをとり、紹介受診がスムーズとなります。

 

クリニック受診前に、希望医師の診察予約が可能かどうか、電話されるとスムーズです。

 

関連ページ: スタッフ紹介

 

QT延長 心電図所見で、考慮される外来精密検査

QT延長で、考慮される外来精密検査は、以下となります。

  • 安静心電図検査(あんせいしんでんずけんさ)
  • ホルター心電図検査(ほるたーしんでんずけんさ)
  • 血液検査(けつえきけんさ)
  • 運動負荷心電図検査(うんどうふかしんでんずけんさ)
  • 心臓超音波検査(しんぞうちょうおんぱけんさ)

これらの検査、全てが必要という事ではありません。他にも、心臓を詳しく調べる精密検査は色々あります。

症状や、背景(年齢、生活習慣、持病、etc.)、医師の診察によって、推奨される検査は変わってきます。

 

安静心電図検査

  • 所要時間: 1分程度
  • 自己負担額: 約130円 ~ 400円(自己負担割合によります)

 

健康診断などで受けたのに、もう一度必要なの?と思われるかもしれません。

 

前回検査からの変化や、再現性の有無などを、異なるタイミングで施行することによりチェックします。検査当日に、結果説明が可能となります。

 

ホルター心電図検査

  • 所要時間: 1日程度
  • 自己負担額: 約1,750円 ~ 5,400円(自己負担割合によります)

 

24時間(最低8時間以上)心電図を装着、記録します。機器が外れてしまうと、記録がとれなくなるため、装着中に、激しい運動や、汗だくとなるようなお仕事は出来ません。

 

シャワーまでは可能な機種もありますが、湯舟にはつかれません。

 

一日で不整脈がどれ位でているのか?、じつは危険な不整脈がでていないか?、脈が速くなりすぎていないか?、脈が遅くなりすぎていないか?、波形が変化するのか?、etc.をチェックします。

 

24時間分を解析するため、検査機器のご返却後、結果説明まで2~3日かかります。

 

血液検査

  • 所要時間: 3分程度
  • 自己負担額: 約1,200 ~ 3,600円(自己負担割合によります)

 

採血した血液を調べます。電解質異常、甲状腺ホルモン分泌異常などで、不整脈がでやすくなる事があります。貧血などが原因で脈が速くなる事も知られています。

 

こういった項目を、採血血液検査で調べる事ができます。また、検査項目の中に、心臓への負担のかかり具合を、調べるものもあります。

 

結果説明まで、当日 ~ 1週間程度後と血液検査項目により幅があります。

 

運動負荷心電図検査

  • 所要時間: 30分程度
  • 自己負担額: 約380円 ~ 1200円(自己負担割合によります)

 

運動することにより心臓に負担をかけて、心電図波形の変化や、不整脈の出現がないかをチェックします。

 

心電図をつけたまま、ルームランナーで走ったり、エアロバイクをこいだり、踏み台昇降運動の前後で心電図をとったりします。 検査当日に、結果説明が可能です。

 

※激しい息切れが生じる事があり、コロナ禍の現在、当院では運動負荷心電図検査を中止しています。

 

心臓超音波検査

  • 所要時間: 20分程度
  • 自己負担額: 約880円 ~ 2,800円(自己負担割合によります)

 

お医者さんと妊婦さんが、お腹の赤ちゃんを、超音波検査で確認している場面を、テレビなどでご覧になったことがありますか?

 

同じような超音波の機器を左胸にあてることで、心臓の筋肉の状態や、ポンプとしての機能、弁(心臓の血流を制御する構造)機能、etc.を、動画で確認する事が出来ます。

 

体に害がなく、安全に行う事が出来る検査です。所要時間は20分程度です。検査当日に、結果説明が可能です。

 

補足

  • 所要時間は、検査のおおよその時間となります。(ご説明、前後のお待ち頂く時間は含めません)
  • 自己負担額は、検査のみの目安となります。(診察、お薬の自己負担額etc.は含まれません。制度変更に伴い、変わる事があります。)
  • 所要時間、自己負担額、結果説明までの時間は、各病院やクリニックの診療体制にもよります。

 

関連ページ: 検査について
診療時間・アクセス

 

QT延長 心電図異常で考えられる病気など

心臓の図、延長症候群

QT延長では、以下の病気や、状態が考えられます。

  • QT延長症候群
  • etc.

QT延長症候群
心電図検査において、QT延長を認め、失神や突然死の原因となる、torsade de pointesと呼ばれる多形性心室頻拍、心室細動を生じる症候群です。下表のように分類されます。

  • 先天性QT症候群
    • 遺伝性QT延長症候群
    • 特発性QT延長症候群
  • 二次性QT延長症候群
    • 薬剤によるもの
    • 電解質異常
    • 徐脈性不整脈
    • 心臓疾患
    • 中枢神経疾患
    • 代謝異常

 

関連ページ: 診療時間・アクセス
スタッフ紹介
生活習慣病とは?

 

ここからは、少し難しい話かもしれません。ご興味のある方は読み進めて下さいね。

 

QT延長は、心電図波形の異常となります。

 

QT間隔は、心電図検査において、QRS波の始まりから、T波の終わりまでの時間を示します。正常では、頻脈では短く、徐脈時では延長します。

 

そのため、正常、異常の判断には心拍数の補正が必要です。心拍数で補正した、QTc(Bazettの式)が頻用されます。

 

しかし、心拍数が高い場合に、Bazettの式を用いると、過剰補正となるため、Fridericiaの補正が用いられる場合もあります。

 

QT延長症候群の診断には、多くの場合、Schwartzらにより作成された診断基準が用いられます。

 

この診断基準では、心電図所見、家族歴、既往歴、現症をスコア化し、それらの組み合わせによる評価、診断となります。

 

心電図所見としては、QTc値, torsade de pointes, T wave alternans, notched T波を3誘導以上で認める、などが重要とされます。

 

以上となります。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!

関連ページ: 診療時間・アクセス
スタッフ紹介
生活習慣病とは?

 

心電図検査全般や、正常所見につきましては、別ページをご参照ください。

心電図の成り立ち ~ 正常・異常について

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者:医師、医学博士 吉川